
奄美大島の森/植物
希少な植物
奄美の固有の植物たち
奄美の植物は固有種約40種、北限種約150種と驚異的な数をもつ。このうち大部分は中南部の山岳地帯に生息している。奄美の森は、ここに住むすべての動物と植物が一体化し、稀有な生態系を作り上げてきたといえる。
奄美の深い森と、そこに囲まれた中流域の渓流では、他では見られない小さな植物群落や着床植物群落を形成している。

アマミセイシカ Rhododendron latoucheae var. amamiense
森の渓流沿いなどに生育するツツジ科の亜高木。春先に大きめな淡いピンクがかった白い花を咲かす。

ウケユリ Lilium alexandrae
岩場や崖地に生育するユリ。梅雨時に香りのある白い大型の花をつける。

リュウキュウスズカケ Veronicastrum liukiuense
日当たりの良い林縁などに生育する多年草。秋に白やピンクの花をつける。

アマミテンナンショウ Arisaema heterocephalum subsp. heterocephalum
森の林床に生育する多年草。奄美大島と徳之島に分布。
アマミデンダ polystichum obai / 小さなシダ植物で渓流沿いの苔むした岩場や崖などに生育。
アマミアワゴケ Nertera yamashitae / 渓流沿いの苔むした岩の上に生育。ごく小さな葉に比べて大きめの白い花が咲く。1995年に発見。
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写真/浜田太・解説/ホライゾン編集室