奄美大島の森/植物

生物たちはいつどこからやってきたのか?

約1000万年前に南西諸島の原型が中国大陸のヘリにつながったが、動植物がすぐにこの不毛の地に移動できるのではなく、この土地が時間をかけてジャングルになるなかで大陸の生物は移住をはじめと思われる。動物も植物も少しずつ分布を広げていったということで、共同作業だったのだろう。

ところが、移り住んだ動植物をのせたまま、数百万年かけて少しずつ大陸から離れていき、島々が孤立することで隔離され、その島々の中で生物たちは独自の進化を遂げているのだという。奄美群島の高島には森林や川もあり、大陸に祖先をもつアマミノクロウサギやイボイモリなど古いタイプの動植物が生息しているが、島々によってその分布に違いがあり、その渡来ルーツには謎が多い。

約1200万年前

約1200万年前〜約200万年前

哺乳類やヘビ類など、中新世(2300万年前〜530万年前)になって進化した新しい動物たちの祖先は中新世初期のユーラシア大陸とアメリカ大陸がつながっていた時に繁栄し大陸間を移動した種の子孫と考えられる。

海面の上昇は続き、現在の海面よりも100mほど上昇したと考えられている。これは特に森林性の動植物にとっては大きな脅威となった。大森林が発達し、標高が高い奄美大島と徳之島には大陸から渡来した多くの固有種が残ることができたが、標高の低い喜界島、沖永良部島、与論島では森林性の固有種は生き残ることができなかった。

約200万年前〜現在

イラスト/あいきじゅん・資料/環境省HP参照

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