奄美大島の森/動物
昆虫類
奄美の昆虫類
奄美の昆虫相は、大陸南部からの影響が強く残るものを中心として、奄美より南の方から北上してきた昆虫と、古い時代に北の方から分布してきて取り残された昆虫などが生息し、現在のように孤島として隔離されてから、それぞれの固有種や固有亜種に発展したものが多いのが特徴だ。
奄美群島のチョウは約90種。うち35種は季節風や台風などで運ばれてきたものだ。
フェリエベニボシカミキリ(Eurybatus ferriei)
奄美大島にのみ生息する美しいカミキリ。明治時代、布教に来島したフェリエ神父が発見した。
アマミマルバネクワガタ(Neolucanus protogenetivus)
奄美大島、請島、徳之島のみに生息。湿ったイタジイの樹洞を好み、大顎に特徴がある。
アカボシゴマダラ(Hestina assimilis)
奄美大島にのみ定着するチョウで固有亜種。
オオゴマダラ(Idea leuconoe)
翅を広げると12〜14㎝の日本最大のチョウで、喜界島が北限(注)移入の疑いは強い。)喜界島には「オオゴマダラ保護条例」が制定され、シンボル的なチョウになっている。
リュウキュウアサギマダラ(Ideopsis similis)
奄美大島以南の地域に分布し、気温が15度以下になると活動を休止し集団をつくる。
写真・解説/ホライゾン編集室